彼とのメッセージのやり取りが続き、ついに「今度会いませんか?」と言われた。ほんの数日前まで、こんなことを想像すらしていなかったのに、今はスマホの画面を見つめながら、まるで少女のように胸が高鳴っている。
でも、それと同時に、不安も押し寄せてきた。私は50代で、彼は20代後半。こんな年の差がある私と会って、本当に楽しいのだろうか? それとも、彼にとってはただの遊びなのだろうか?
「いやいや、考えすぎよ」と自分に言い聞かせる。そもそも、私はこの12年間、誰かと深く関わることを避けてきた。心のどこかで「もう恋愛なんて関係ない」と決めつけていた。でも、本当にそうなのだろうか?
服選びに悩む—“50代らしさ”か、“少しの冒険”か
彼と会う日程は、週末の午後に決まった。待ち合わせ場所はカフェ。ランチでもなく、ディナーでもない、ちょうどいい時間帯だった。
私はクローゼットの前に立ち、鏡を見つめる。何を着ればいいの? 仕事に行くときのような無難な服装では、つまらない女に見えるかもしれない。でも、若作りしすぎるのも違う。
結局、シンプルなニットとスカートを選んだ。いつもより少しだけ華やかな色のリップを塗る。たったそれだけのことで、なんだか気持ちが軽くなる。
会話の中で気になったこと
メッセージをしている中で、彼はとてもフレンドリーだったけれど、一つだけ気になることがあった。それは、彼が「年齢なんて関係ないですよ」と、何度も言うこと。
もちろん、そう言ってくれるのは嬉しい。でも、裏を返せば、彼は年上の女性と付き合った経験があるのだろうか? それとも、年上好きなのか…? もしそうだとしたら、私は彼にとって何かの「カテゴリー」に当てはまる存在なのかもしれない。
そんなことを考えてしまうと、少しだけ胸の奥がチクリと痛んだ。でも、それを確かめるには、やっぱり実際に会ってみるしかない。
待ち合わせの日が近づいて
「じゃあ、○日の午後3時、○○カフェで!」
彼と約束をした瞬間、私は深く息を吐いた。もう、後には引けない。
12年ぶりに異性と会う。恋愛でもなく、友人でもない、ただの「出会い」。でも、その一歩が、何かを変えるかもしれない。
そんな期待と不安を抱えながら、その日を待つことにした。